石油と原子力 2014 6 15

書名 国家とエネルギーと戦争
著者 渡部 昇一  祥伝社新書

 米軍のニミッツ提督は、
太平洋戦争の回顧録の中で、
真珠湾攻撃の時、日本軍が重油タンクを攻撃していたら、
太平洋では、半年、アメリカの船は動けなかったと回想しています。
 著者は、こう書いています。
日本軍は、アメリカの戦艦や駆逐艦を沈める必要はなかった。
石油タンクだけ爆撃すればよかった。
(中略)
 真珠湾攻撃の時、取り逃がしたアメリカの航空母艦は、
真珠湾に帰港しても、肝心の石油がなく、
ふたたび外洋に出ることはできないから、
航空母艦を沈めたのと同じ効果があったと書いています。
 どんなに強力な軍事力があっても、
石油がなければ、全く意味がない。
 そういうことにアメリカは気づいたのでしょう。
戦後、アメリカは、原子力空母や原子力潜水艦の建造に邁進することになります。
 さて、現代。
今、日本人は、贅沢で豊かな生活をしていますが、
もし、ペルシャ湾や南シナ海で、紛争が起こり、
石油輸送ルートが寸断されてしまうと、
日本人は、発展途上国のような生活に転落してしまうでしょう。
 もちろん、物質的に貧しくても、
精神的に豊かであれば、幸福であるという考え方もあります。
それは、「アーミッシュ 2012 9 2」を読んでください。

アーミッシュ 2012 9 2
 アーミッシュとは、アメリカやカナダにおいて、
キリスト教の宗派の一派で、
移民当時の生活様式を守るため電気を使用せず、
現代の一般的な通信機器(電話など)も家庭内にはない。
 原則として現代の技術による機器を生活に導入することを拒み、
近代以前と同様の生活様式を基本に農耕や牧畜を行い自給自足の生活を営んでいる。
自分たちの信仰生活に反すると判断した新しい技術・製品・考え方は拒否するのである。
 基本的に大家族主義であり、ひとつのコミュニティは深く互助的な関係で結ばれている。
新しい家を建てるときには親戚・隣近所が集まって取り組む。
服装は極めて質素。
子供は多少色のあるものを着るが、成人は決められた色のものしか着ない。
洗濯物を見れば、その家の住人がアーミッシュかどうかわかる。
(以上、ウィキペディアから引用)
 世界で最も科学技術が進んだアメリカにおいて、
このような宗派があるとは、驚きでしょう。
 しかも、今も、アメリカの各州において、
確実にアーミッシュが増え続けているというのも驚きでしょう。
 科学技術と軍事に関心がある私にとっても、
アーミッシュは、大切にしたい「宝物」です。
 聖書から、アーミッシュのために引用します。
心つつましき者は、幸いである。
あなた方は、神が約束したものを受け継ぐ。
Happy are those who are humble;
they will receive what God has promised!
(マタイによる福音書)



























































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